Outlookで中国発のメールを遮断! 劇的にフィッシングの迷惑メールが減る!!

1 はじめに

うっとうしい迷惑メール、我慢するしかないでしょうか?

メールソフトや、セキュリティソフトに迷惑メールフィルター機能があっても、
あまり機能しているとは思えません。

正常なメールも、誤検知されてしまうことがよくあって、
「えぇー! そんなメール、もらったっけ?」と、
仕事や知人とのやりとりに支障がきたすことなんて度々です。

ですから、迷惑メールフィルター機能は使わない。

そもそもが、メールアドレスやドメイン名で遮断しようにも、
ヤツらは頻繁に変更して来ますので、設定しようがありません。

一番手っとり早い対処法は、メールアドレスを変更することですが、
メールアドレスを変更したことを仕事仲間や知人に連絡しなければならないことや、
いろいろなネットサービスやネットショッピングに利用しているため、
おいそれと変更するわけにはいきません。

ましてや、いろいろ考えて取得したメールアドレス、
愛着もありますので、できれば変更などしたくはありません。

それで、とりあえず、ヤツらのことを掴もうと統計をとってみました。
そうすると、ヤツらが迷惑メールを発信に利用している通信会社を、
そうそう変えることはしていないことがわかったのです。

ならば、通信会社ごと遮断できるのでは?と思いつきました。
ヤツらの発信元は、多くは日本ではありません。
ほとんどが、外国、しかもある特定の国発信が圧倒的に多いのです。

よければ、わたしがまとめた迷惑メール集計表をご覧になってください。

迷惑メール集計表

ですから、
迷惑メールを中継しているかの国の通信会社丸ごと遮断しても、
通常のメールやりとりに全く支障はありません

かの国からのメールを遮断するだけで、迷惑メールの数が劇的に少なくなります。

本記事では、 Windowsにおけるセキュリティソフトであるノートン360
(以降、単にノートンと記す)による、
迷惑メール遮断方法を示すものです。

他のセキュリティソフトであっても、
本記事の方法はみなさまの参考になるのではと思い、
この方法を共有したいと思います。

2 Windowsノートンによる迷惑メールフィルタリング

2.1 ノートンによる迷惑メールフィルタリング

ノートンで、 迷惑メールフィリタリングを行うためのパラメータは、次のただひとつだけです。


通信会社が付与するIPアドレスは、
全てが連続している範囲に納まっているわけではありません。
連続しているIPアドレスの範囲は、いくつかのブロックに分かれています。

一つのブロックを遮断しただけでは、
完全にその通信会社からのメールを完全に遮断できるわけではありませんが、
特に迷惑メールを発信しているブロックを遮断するだけで、
かなりの数の迷惑メールを減らすことができます。

迷惑メール発信中継の「通信会社」や
「通信会社が付与するIPアドレスの開始と終了の範囲」の見つけ方については、
次のWebページに詳しく解説してありますので、
そちらをご覧いただければと思います。

【迷惑メールを受信しない】
レンタルサーバーのメールサーバーに届いた迷惑メールを 、
レンタルサーバー内で棄ててしまうには?

本記事の最後にも、上記Webページの内容のPDFファイルを貼り付けておきます。

では、ノートンによる迷惑メールのフィルタリング設定について、
以下に示します。

1)ノートンのウィンドウを開いて、
トップウィンドウの「デバイス向けセキュリティ」/「開く」をクリックすると
図2-1に示すようなウィンドウが開きます。
そこで、ウィンドウ上部の「設定」をクリックします。


2)設定」ウィンドウ中の「スパム対策」をクリックします。


3)スパム対策」ウィンドウ中の「遮断リスト」/「設定する」をクリックします。


4)図2-4に示すウィンドウが開いたら、 下に示すように入力して「OK」をクリックします。



5)図2-4のウィンドウを閉じると、
図2-5に示すように
現在フィルタリングされているドメインの情報が表示されるので、
設定に誤りが無いことを確認して終了します。


2.2 ノートンのアンチスパムが有効になっていなかったら

もし、ノートンのアンチスパム機能が有効になっていないようでしたら、
次の2点を確認してみてください。

(1) ノートンとメールアプリとが統合されているか?
(2) メールアプリで、「Norton AntiSpam Plugin」が有効になっているか?

2.2.1 ノートンとメールアプリとが統合されているか?

ノートンとメールアプリが統合されていないと、
2.1項で設定した迷惑メールフィルタリングも機能しません。

スパム対策」の「クライアント統合」において、
フィードバック」が「ON」になっていることを確認してみてください。


 ただし、よく知られたメールアプリでは、次の4つがノートンとは統合できません。

① Thunderbird
② Outlook Express
③ Windows メール/Windows Live メール
④ Becky!

2.2.2 メールアプリで、Norton AntiSpam Pluginが有効になっているか?

メールソフトで、「Norton AntiSpam Plugin」が有効になっていないと、
ノートンの「スパム対策」は機能しません。

Outlook(Microsoft 365、2019、2016など)では、
Norton AntiSpam Plugin」が有効になっているかどうかは、
トップメニューに「ノートン」と表示されているかどうかで確認することができます。


もし、「Norton AntiSpam Plugin」が有効になっていなければ、
以下に示す手順で有効化します。

ⅰ)ホーム画面の「ファイル」メニューをクリックし、
開いた左サイドメニューから「オプション」を選択する。


ⅱ)Outlookのオプション」左サイドメニューから「アドイン」を選択する。


ⅲ)Outlookのオプション」画面の最下部に、 図2.1-5に示すような表示があります。
プルダウンメニューから「COMアドイン」を選択し、「設定(G)…」をクリックします。


ⅳ)使用できるアドイン(D):」の中の「Norton AntiSpam Outlook Plugin」をチェックします。


3 中国発のメールを排除すれば、迷惑メールは劇的に少なくなります


わたしの迷惑メール受信集計からお分かりになるかと思いますが、
迷惑メール、特にフィッシングメールの大部分が中国発信となっています。

迷惑メール集計表

もちろん、他の国発信のものもありますが、そちらは数が多くありません。

本記事趣旨からちょっと外れてしまいますが、
日本発信のフィッシングメールであっても、中国関与を示す痕跡が多数見受けられます。
たとえば、下に示すような痕跡です。

・ 日本発信なのに、タイムゾーンがなぜか「+0800」の中国となっている
・ 日本語文字のメールであっても、文字コードエンコードが「簡体中国語」となっている
エンベロープFrom(Return-Path)のドメインが、「.cn」の中国
・ そもそもが、メールアドレスのヘッダーFromのドメインが「.cn」の中国など、
発信者自国のものとなっている。

# 中国発のフィッシングメールは、
# 他国発のものと比べると、細かいところに気が回っていない雑な作り

Outlookの「迷惑メール」排除機能には、
インターナショナル」というオプションがあります。

このオプションで、
中国「.cn」と、文字コードエンコード「簡体中国語」のメールを排除するように設定すれば、
迷惑メールを減らすことができます。

ただし、Outlookが、発信元IPアドレスで発信元ドメインを特定していれば、
劇的に迷惑メールを減らせるのですが、
ヘッダーFromで発信元ドメインを特定しているようなので、
詐称されたメールアドレスに この設定は機能しません。

ノートンのドメインIPアドレス遮断と、うまく組み合わせて利用すべきでしょう。

中国ドメインとのメール送受信が必要だという場合は、
本設定と併せて「ホワイトリスト」機能を活用すべきです。

ホワイトリスト」の方は、多数登録しなければならない、ということは無いと思います。

以下に、中国ドメインのメールを排除する設定を示します。

ⅰ)ホーム画面メニュー最右端の「」をクリックします。


ⅱ)迷惑メール(J)」 ⇒ 「迷惑メールのオプション(O)…」を選択する。


ⅲ)インターナショナル」タブを選択して、
ブロックするトップレベル ドメイン リスト(B)…」をクリックします。

表示されたブロックするトップレベル ドメイン リストの中から、 「CN(中国)」をチェックします。


ⅳ)同じ画面で、「ブロックするエンコードリスト(L)…」をクリックします。
表示されたブロックするエンコードリストの中から、「簡体中国語」をチェックします。


以上

HTMLだと、
思うように編集することは難しく、やろうすればとっても時間が掛かります。
ですので、本記事の元となっているWordで作成したPDFを
ページ最後に貼り付けました。

役に立てていただければ、うれしく思います。

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ただし、再配布の際には、
入手元著者名は明らかにしてください

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迷惑メール発信中継の「通信会社」や
「通信会社が付与するIPアドレスの開始と終了の範囲」の見つけ方について
記したものです。