ドメイン取得とレンタルサーバー契約について

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1 独自ドメインをとる7つのメリット

独自ドメイン名を持つことが、Webアクセスを増やすことに有効なのでしょうか?
本章では、その理由を明らかにします。

1. サイトが無くなる心配がない

無料ブログサービス会社は、突然サービスを終了することがあります。

何かしらの理由であなたのサイトが不適切だと判断され、
いつの間にかURLを削除されることも考えられます。

2. URLを変えずにサイトの引っ越しができる

1回独自ドメインを取得してしまえば、
なにかのトラブルでレンタルサーバーの会社を変えることになっても
同じドメイン(URL)でサイト運営を続けることが可能です。

URLが変わらないということは、
Googleの検索順位の評価に影響する「ページランク」を、引き継げることでもあります。

3. Google検索のSEO(検索エンジン最適化)に有利

検索大手のGoogleでは、
同一ドメインのサイトは最大で2サイトまでしか検索結果に表示しません。

例えば「SEO」というキーワードで、
同じブログサービスのユーザーサイトが、上位1ページ内に表示されていた場合、
自分のサイトが「上位1ページ内」に表示される事はありません。

「無料ドメイン」を利用している場合は、
まず「競合している同じブログサービスのユーザーサイト」に勝たなければならないので、
検索エンジン上位表示への道のりが険しくなります。

4. 信頼性が高まる

独自ドメインでサイトを運営しているという事は、
本気で取り組んでいると感じる人も多く、信頼性が高まります。

特に、商用サイトを運営する際には独自ドメインは必須です。

5. URLが短くなる

URLが覚えやすく、印象に残りやすい。

6. 専用のメールアドレスが使える

ドメインを取得すれば、そのドメインのメールアドレスが作れます。

7. 資産になる

作ってから1年のドメインよりも
作ってから10年のドメインの方が検索では信用度が高いので、
同じ内容でも検索の上位に行く場合が多いと言えます。

長く続ければ、信用度が高まります。
もし、あなたが運営するホームページが人気になってアクセスが増えれば、
それはサイトキャッチャーなどの 売買サイトで売ることができます。

2 ドメイン取得

独自ドメイン名は、
必ずしも取得しなければ、レンタルサーバーを借りられないわけではありません。

独自ドメイン名を取得しない場合は、
レンタルサーバー会社が決めたドメイン名を使用することになります。

独自ドメイン名を取得しなかった場合、
あたりまえですが、独自ドメインを持つメリットを受けることはできません。

無料ブログを、有料で使っているのと全く同じことです。

2.1 レンタルサーバー会社でドメインを取得した方が有利

まず、レンタルサーバー会社でドメイン取得する場合と、
ドメイン専業会社で取得する場合の違いについてお話します。

基本的には、レンタルサーバー会社を契約すれば
大体どこの会社もセットでドメインも取得できるようになっているので、
その会社で一緒に申込みをする方が、費用の面でもDNSの設定でも有利です。

レンタルサーバー会社によっては一緒に申し込めない、
ドメイン自体を扱ってないという場合もあります。
この場合は別にドメイン専業の会社で取得する必要があります。

例えば格安サーバーで有名なロリポップなんかは、
そこ自体でドメインの取得はできません。
そのため系列のドメイン会社であるムームードメインで取ったりするのが一般的です。

専業会社で別にドメインを取得する場合と、
レンタルサーバーで一括取得する場合との違いは以下のようになります。

レンタルサーバーでドメインを取得する場合

レンタルサーバーで、一括管理をしたほうが断然ラクです。

  • 管理先は1つでOK
  • DNSの設定などは大体のところでなし

ただし、複数のサイトをもって、ドメインも複数もつということならば、
ドメイン会社で一括管理してしまったほうがラクかと思います。

ドメイン専業会社でドメインを取得する場合

まず、レンタルサーバーと独自ドメインの2つを管理しなければなりません。

また、ドメイン会社の方のサービスでは、DNSの設定が必要となります。

2.2 ドメイン取得料金目安

以下に主なドメイン事業会社と、
2022年05月03日現在のドメイン取得料金(1年)を示します。
あくまで、目安です。
実際の金額は、ドメイン事業会社のサイトでご確認ください。

期間限定のキャンペーンを行っている時には、
下に示す表よりも安く取得できることがあります。

なお、更新料は、取得時よりも高くなっている場合が多いです。
長く使うことを考えれば、
更新料も選択の上での考慮の内に入れておいた方が良いでしょう。

ⅰ) ポピュラーなドメイン

comに空きがない場合は、jpnetorgの順におすすめです。

infoは、海外で格安で取得できるため、このドメインを使ったスパムサイトが多いです。

bizは、ビジネス関係のサイトを想定して作られたドメインです。


ⅱ) 日本語ドメイン

日本.jp」のように日本語表記のドメインです。

一時期SEOにいいドメインとしてよく取得されましたが、
運営上でデメリットも多くメインサイトで使うのは避けたほうが無難です。

アルファベット(ラテン語)をピュニコード(Punycode)で日本語に変換表示しているので、
例えば「日本.jp」は「xn--wgv71a.jp」というドメイン変換をします。

ここで紹介している他にも、
.jp.net」「.tv」「.cc」「.asia」「.jp.net」などで日本語ドメインが取得できます。


ⅲ) 都道府県型JPドメイン(地域型JPドメイン)

2012年11月に新設された、日本全国47都道府県の名称が入ったjpドメインです。

:「.hokkaido.jp」「.miyagi.jp」「.tokyo.jp」「.aichi.jp」「.osaka.jp」「.hiroshima.jp」「.fukuoka.jp


ⅳ) 属性型JPドメイン名

.co.jp」のようにjpの前の部分(セカンドレベル)に、属性を付けたドメインです。

.co.jp」だと日本国内で登記を行っている会社、
.or.jp」は財団法人他、
.gr.jp」は任意団体、
.ed.jp」は初等中等教育機関など、
.ac.jp」は高等教育機関などが登録できます。

それぞれの属性ごとに審査があり、手続きなどが他のドメインと比べ面倒ですが
信頼感やブランドイメージの面でプラスになることが大きいです。


ⅴ) その他

上記で紹介した以外の人気ドメインです。
たとえば、次のようなドメインがあります。

.tv.in.asia.co

.tv」はツバルという国に与えられたドメイン
(2013年4月現在は、ベリサインが使用権所有)ですが、
その語呂からテレビ局や商品紹介などのサイトにおすすめです。


3 レンタルサーバー契約

 

3.1 レンタルサーバーのタイプと特徴

レンタルサーバーは、複数人で共有するかしないか、またroot権限の有無の観点から、
大雑把に次の4つにタイプに分けることができます。

  • ⅰ) 共用型
  • ⅱ) 専用型(root無し)
  • ⅲ) 専用型(root有り)
  • ⅳ) VPS型

初心者の方、また個人アフィリエイターの方は、
当然費用のもっとも安い共用型を借りるのが良いでしょう。

上のレンタルサーバーの全ての種類を覚える必要はありません。
でも、どこまでカスタマイズが可能を知っておくことは、
将来のサイト拡充の際の重要な判断材料となります。

ⅰ) 共用型

共用サーバーは、1台のマシンを複数人で利用します。


ⅱ) 専用型(root無し)

専用サーバー(root無し)は、1台のサーバーを1人だけで利用します。


ⅲ) 専用型(root有り)

基本は専用サーバー(root無し)と同じですが、
サーバー・ミドルウェア層まで変更できる権限がありますので、
要件に合わせてプログラムのバージョンや
Webサーバーのバージョンを入れ替えることが可能です。


ⅳ) VPS

VPSサービスは、
1台のマシンに複数の仮想サーバー領域を用意し、
サーバーのリソースを割り当てて利用します。

ユーザーは専用サーバー(root有り)と同じで、root権限を持っているので
案件にあった、OS、サーバー・ミドルウェア、プログラミング言語などを
インストールすることが可能です。

仮想化技術によりCPUやメモリは各ユーザーに割り当てらますが、
ディスクI/Oやネットワークなどは各ユーザーが共用で利用することになります。


3.2 レンタルサーバー会社一覧

無数にあるレンタルサーバーの中から、
人気があり、初心者でも安心して利用ができるレンタルサーバーを
表2.2-5にまとめました。
表で示した価格と容量等機能は、2022年05月01日現在のものです。

サーバーは、「価格容量機能サポート体制特徴」をよく理解して契約しましょう。


3.3 DNSの設定

DNS(ドメインネームシステム)は、
「ドメイン名(人間用)」と「IPアドレス(コンピュータ用)」を
セットにする(コンピューターに同じだと認識してもらう)仕組みです。

レンタルサーバー会社でドメインを取得した場合、
基本的にはレンタルサーバー会社がやってくれますので、
DNS設定を自分で行う必要はありません

ドメイン事業会社からドメインを取得した場合、DNS設定が必要となりますが、
それほど難しい設定は無いものと思います。

ドメイン事業会社、およびレンタルサーバー会社から、
どのように設定すべきかマニュアルが提供されると思いますので、
その指示にしたがって設定するようにして下さい。

本節では、DNSの設定にはどんなものがあるかその概要を、予備知識としてお伝えします。

DNSの設定とは、
具体的には「DNSレコード」と呼ばれるテキストファイル編集することです。

ですが、root権限の無い共用型のレンタルサーバーを借りる場合、
レンタルサーバー会社、ドメイン専業会社とも、GUIツールを用意してくれるはずです。

DNSレコード」にはいくつかの種類があり、それぞれ役割があります。

DNSレコード」には、 「AAAAA)」「CNAME」「MX」「NS」「TXT」「PTR」などの種類があります。

スタードメインを例として挙げると、
このうちAAAAACNAMETXTMXが編集できるそうです。

ⅰ) Aレコード(エーレコード。AはAddressの頭文字)

「このドメイン名はこのIPアドレスだよ」と示すレコードです。

【例】 example.com. A 17.149.160.49

ⅱ) AAAAレコード(クワッドエーレコード)

IPv6アドレス用のAレコードです。

ⅲ) CNAMEレコード(シーネームレコード。Canonical NAMEの略)

CNAMEは「エイリアス(alias=通称、別名)」とも呼ばれます。

「このドメイン名とこのドメイン名は同じだよ」と設定します。

【例】 www.example.com. CNAME example.com

ⅳ) MXレコード(エムエックスレコード。Mail eXchangeの略)

メール用です。 メールサーバのアドレスを設定します。 複数あるなら合わせて優先度を設定します。

「このメルアド(「@」より後を書く)のサーバ-はコレだよ」と設定します。

【例】 example.com. MX(10) mail.example.com

ⅴ) NSレコード(エヌエスレコード。Name Serverの略)

他のネームサーバーを指定して対応をゆだねる設定です。
サブドメインの問合せ用に設定します。

【例】 example.com. NS ns.example.com.

ⅵ) TXTレコード(テキストレコード。Textの略)

特定のホスト(ドメイン・サブドメイン)に関連づけるテキスト情報のことです。

主に送信メールアドレスの他者によるなりすましなどを防ぐために使われます。
その場合のTXTレコードは
SPFレコード(Sender Policy Framework)とかSenderIDとも呼ばれます。

同じように、なりすましメールを防ぐ
新しい技術としてDKIM(DomainKeys Identified Mail)というのもありますが、
こちらもTXTレコードによって設定します。

【例】 IN TXT “v=spf1 a:example.com ~all”

ⅶ) PTRレコード(ピーティーアールレコード。PoinTeRの略)

Aとは逆に「このIPアドレスはこのドメイン」と示すレコードです。

【例】 aaa.bbb.ccc.ddd.in-addr.arpa. 86400 IN PTR ns.example.com.

以上